岡山市北区庭瀬の整形外科、リウマチ科、リハビリテーション科、体外衝撃波治療なら名越整形外科

〒701-0153
岡山県岡山市北区庭瀬229-2

Menu

肩の痛み

肩・肩甲部の痛み

肩の痛みの原因を何でも五十肩で済ませていませんか?
実際には、五十肩の診断は非常に難しいものです。

原因
痛みの原因には、肩を動かす原動力となる重要な腱板と言われる腱の損傷や、石灰が沈着して激痛を発する腱板炎もあります。頸部の神経の圧迫が原因になることもあります。
肩関節だけでなく頸部、腰部、股関節の異常などから肩関節の障害を生じることがあるので、全身のチェックが必要になることがあります。肩関節周囲の疾患はリハビリテーションで良くなるものが多いです。
治療
日頃自宅で運動することを習慣にすることが大切ですので、ストレッチ、筋力強化など色々な体操を指導いたします。外傷やスポーツで脱臼した後に、何度でも脱臼する反復性脱臼も困る症状の一つです。きちんとした保存療法で軽快することもありますし、場合によっては手術も必要です。
スポーツでは野球、バレーボールなどオーバーヘッドスポーツでしばしば肩に障害が起こります。これらについては、全身のコンディショニング、調整でパフォーマンスが向上を図ります。
腱板損傷、反復性脱臼、五十肩(拘縮)などに対して手術が必要な時には、提携病院で手術を行います。現在は関節鏡を用いた手術が主流になっていますが、症状や職業などにより選択することになります。
肩こり、首、肩甲部の痛みは、頸椎や神経血管の病変が原因になることがあります。心臓や消化器の内科疾患が原因のこともあります。原因をしっかり診断してからリハビリテーションなどの治療を行います。

石灰沈着性腱板炎について

石灰沈着性腱板炎とは?

中年の女性の方で急に激しい肩痛を生じることがあります。痛みのため肩を動かすことができず、安静にしても強い痛みのため寝ることさえできなくなります。

原因
この原因の多くは、肩関節を動かす重要な原動力である腱板の中あるいはその周辺に石灰が溜まり炎症をきたすことで生じます。ほとんど患者様は女性であり、季節の変わり目に発症することが多いです。

石灰沈着性腱板炎の治療は?

急性期の治療は、関節内注射(部分的石灰除去)が有効です。激痛を我慢するのは苦痛を伴いますので、早めに処置を受けるのが得策です。

その他に消炎鎮痛剤や石灰を吸収させるための内服薬を使用します。まれに慢性化した石灰が肩を動かす際の引っかかりの原因となり、強い痛みを生じることがあります。その際は関節鏡視下に石灰除去を行います。

腱板断裂について

腱板断裂とはどんなけが?

腱板は肩を動かす原動力となる腱であり、40歳代には少しずつ使い傷みが生じ、年齢とともにわずかな外傷で損傷するようになります。若年齢から重労働に携わっている方の中には気づかないうちに大きな断裂になっている場合もあります。

通常は腱板が転倒や転落、場合によっては物を持ち上げるなど、わずかな外傷により断裂が生じた場合は痛みが生じます。そして腕が上がりにくくなるなど運動障害が出現します。その他、安静時痛や夜間に痛みのため睡眠障害をきたします。

よく五十肩などと自身で判断し、医療機関を受診せずに正しい診断や治療が行われないことがありますので気をつけてください。

診断は実際の症状やレントゲン、超音波、MRIといった画像診断を用いて総合的に行います。

腱板断裂は手術しないと治らないの?

一旦傷の入った部分は修復しないと言われています。しかし、受傷直後の痛みは自然に軽減することもありますし、内服薬や関節注射によりほとんど無くなることもあります。

また、リハビリテーションにより残された腱板の機能訓練や、肩の動きを補助している肩甲骨の動きの訓練を行うと、動きが改善し、痛みも軽減することが多いです。このような治療を行っても痛みが続く場合は、手術治療を行います。

手術の決定は患者様の症状、日常生活や仕事での使用状況、そして患者様自身の希望を考慮して決定します。

手術する場合の方法は?

以前は皮膚を切開し筋肉の間を裂いて深部に進入する方法が主でしたが、現在は関節鏡という4mm径のカメラで術部を観察しながら修復する方法を行っています。

この方法は、損傷した腱板と関係の無い正常な筋肉をはがすことなく行えます。手術は入院して全身麻酔で行います。

手術後の固定は約1力月ですが、リハビリテーションは手術後2、3日から開始します。リハビリテーションはとても重要であり、治療の50%を占めます。

断裂が大きくしかも陳旧性の場合は通常の手術では治療できません。腱板筋を移動させて被覆する方法や高齢の方で長期のリハビリが困難な場合は人工関節置換術を選択します。

肩関節脱臼について

肩の脱臼の治療法は?

よく起こる脱臼は前方脱臼と言われるものです。転落して手を突いた時や、スポーツではバスケットボール、ラグビーなどのコンタクトスポーツやスキー、スノーボードでもよく生じます。

脱臼すると腕は動かせなくなります。できるだけ早く医療機関で整復してもらうことが必要です。そして約1力月間固定します。脱臼した際に靭帯という脱臼を防止していたバンド(山道でのガードレールのようなもの)が損傷したり骨折を伴っていることもあるからです。

時に脱臼しかけた状態から自然に整復されることがあります。亜脱臼と言いますが、この場合に痛みが残っても腕を動かすことができるので、医療機関を受診しない方がいます。しかし、この場合もきちんと治療していないと通常の脱臼と同じ損傷した靭帯が修復されません。

何度も脱臼する場合は?

脱臼、亜脱臼の際の靭帯損傷が修復されず残ってしまった場合は、ほんの少しの外傷で同じ状態が起こります。具体的には衣服の脱ぎ着、くしゃみ、伸びをするなど日常動作でも脱臼が起こるようになります。これでは、脱臼の恐怖心で日常生活、仕事、スポーツができなくなってしまいます。

その場合には手術治療を行います。通常は関節鏡というカメラで関節内を観察しながら靭帯や骨折部の修復を行います。靭帯の損傷が重症である場合やスポーツの種目(柔道、ラグビー、アメフトなど、何度も強い外傷を受けやすい)によっては従来の皮膚切開を行い、より強固な修復を行う場合もあります。